当社主催イベント

東レリサーチセンター
先端分析技術シンポジウム2017

→終了しました。多くのご来場まことにありがとうございました。

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来る11月20日(月)に「東レリサーチセンター先端分析技術シンポジウム2017」を開催します。
高度化するデバイス、材料・素材の研究・技術開発には、高度な分析・解析技術が不可欠です。本シンポジウムでは、“分析の極限追求”をキーワードとして高度化に取り組み、目覚ましい成果をあげた5件の最新“先端分析技術”について、応用事例を含めご紹介させて頂きます。是非、多くの皆様にご参加いただきますようお願いいたします。

開催日 2017年11月20日(月)
時 間 13:00 - 17:30   受付開始 12:30~
場 所 コクヨホール(品川) 
参加費 無料 (事前申込制)
参加申込み締切 11月15日(水)  ご参加申し込みは締切りました。 
 プログラム

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13:00 - 13:05

開会のご挨拶

基調講演

13:05 - 13:25

東レリサーチセンターの技術開発への取り組みに関して -過去、現在、未来-

東レリサーチセンターは、創立以来、「高度な技術で社会に貢献する」という基本理念に基づき、最先端の分析手法を先駆けて導入し、前処理・測定・解析技術を開発してきました。自社開発、社内外からの技術導入、国家プロジェクトを通じたこれまでの取り組みをご紹介し、現状と将来の技術開発への取り組みに関してご報告します。

常務取締役 研究部門長
吉川正信

講演1

13:25 - 14:10

STEM-CLによるナノスケールレベルの形態・化学構造同時評価

カソードルミネッセンス(CL)法を透過型電子顕微鏡(TEM)へ装備することで、従来のSEM-CLに比べて、空間分解能の向上、TEMベースの他の組成・状態分析との同時測定等による情報量の増加という利点が得られます。本講演では、STEM-CLと電子線エネルギー損失分光法(EELS)との同時測定によって、金属ナノ粒子の局在表面プラズモンの吸収・散乱特性を評価した例を報告します。さらに、当社で新規に立ち上げたSTEM-CL測定技術の詳細、他の分析への応用例などもご紹介します。

先端分析推進室
川崎直彦

講演2

14:10 - 14:55

SIMS-OES/CLによる不純物・組成・構造評価法の開発

二次イオン質量分析(SIMS)は、高感度で不純物分析ができる手法として知られており、半導体などの評価に用いられています。SIMSは、イオンを試料表面に照射する際のスパッタリングにより放出された二次イオンを評価する手法ですが、同時にイオン照射の衝撃によって、原子発光が生じており、これを組合せることで、組成分析と不純物分析を同時に評価できる手法を開発しました(SIMS-OES)。また、スパッタ用イオンによる試料表面帯電補償用の電子銃を使うことで、試料最表面のカソードルミネッセンス(CL)も検出できるため、これを組合せた評価例(SIMS-CL)についてもご紹介します。

先端分析推進室
宮本隆志

講演3

14:55 - 15:40

高速イオンを用いた大気圧環境における表面分析

表面分析は多くの場合、対象は真空に保持できるものに限られます。一方高速イオンをプローブとした場合、イオンを大気中に引き出すことが可能です。当社では大気圧環境におけるラザフォード後方散乱分析(RBS)を検討し、その実現に成功しました。液体、湿潤試料など、表面分析の適用範囲が格段に広がったと考えられます。本講演では、RBSによる液体試料の分析、固体/液体界面の深さ方向分析、及び大気圧中CERDA(Coincidence Elastic Recoil Detection Analysis)を用いた、湿潤試料における水素分析等についてご報告します。

表面科学研究部
齋藤正裕

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15:40 - 15:55

 コーヒーブレイク

講演4

15:55 - 16:40

高速カロリメトリー(FSC)による高分子の結晶化・融解挙動の解析

高分子の結晶化・融解挙動を調べる際には測定中の部分融解や再結晶化が起こることを念頭に置いた実験系を組むことが重要です。汎用のホットステージやDSC等を用いた熱処理・熱測定は制御可能な昇降温速度域が狭く、結晶化・融解挙動の解析が限られるケースもあります。近年、高速カロリメトリー(Fast Scanning Calorimetry: FSC)の技術進歩により、急冷・急速昇温の速度制御が可能となり、幅広い温度範囲での結晶化・融解挙動を定量的に調べることが可能となりました。同技術により、発表者らはFSCを用いて等温結晶化させたナイロン6やPEEKについて異なる融解キネティクスを有する結晶の存在を明らかにしました。さらに、非等温結晶化・等温結晶化・再結晶化のキネティクスも定量的に解析することができました。

先端分析推進室
古島圭智

講演5

16:40 - 17:25

質量分析を用いたタンパク質複合体の解析

現在、タンパク質間相互作用(PPI)は新たな創薬標的として注目されています。PPI阻害薬を得るには、タンパク質の相互作用部位の構造情報を得ることが重要です。構造情報を得る手法としては、X線結晶構造解析やNMRが代表的ですが、結晶作成の手間や必要試料量の多さ、分子量の制限といった難点があります。そこで、タンパク質の立体構造解析に質量分析の適用を検討しました。東レリサーチセンターでは、長年に渡り質量分析を用いてタンパク質や糖鎖の構造解析を行ってきましたが、質量分析には試料量が少なくて済み、迅速、簡便に結果を得ることができる利点があります。本講演では、クロスリンキングMSとコンピュータモデリングの手法を用いて、タンパク質複合体の構造解析を行った事例についてご紹介します。

バイオメディカル分析研究部
中野隆行

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17:25 - 17:30

閉会のご挨拶