当社主催イベント

40周年記念
先端分析技術シンポジウム2018

→終了しました。多くのご来場まことにありがとうございました。

先端分析技術シンポジウム2018

株式会社東レリサーチセンターは、創立40周年を記念して、「40周年記念 先端分析技術シンポジウム 2018」を開催いたします。
当社は1978年の発足以来、常に新しい分析技術を導入・開発し、 “分析の極限追求” をキーワードとして分析の高度化に取り組んで参りました。本シンポジウムでは、 “先端分析が切り拓く新たな科学” をテーマに、日本の科学界をリードされているお二人を特別講師としてお招きし、ご自身の研究開発への取り組み方、我が国の最先端研究開発の現状と今後の展望、分析業界への期待についてご講演いただきます。また、当社の技術開発において、この一年で目覚ましい成果をあげた4件の最新 “先端分析技術” について、ご紹介させていただきます。
是非、多くの皆様にご参加いただきますようお願いいたします。

開催日 2018年11月20日(火)
時 間 13:00 - 19:00   受付開始 12:30~
場 所 東京コンファレンスセンター・品川 5階  
参加費 無料 (事前申込制)
参加申込み締切 申込みは締切りました   
 講演概要

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13:00 - 13:05

開会のご挨拶

基調講演

13:05 - 13:25

東レリサーチセンターの40周年の歩みと先端分析への挑戦

当社は、今年で創立40周年を迎えた。会社の設立当時からの競合他社に先行した技術開発の取り組みと、当社の技術開発の強みを中心に、今後の技術開発の展開に関して紹介する。

常務取締役  研究部門長
吉川正信

招待講演

13:25 - 14:25

SiCパワー半導体研究開発の歴史と展望

講演者は、研磨材や耐火煉瓦用材料であったSiC(炭化珪素)の高品質結晶成長「ステップ制御エピタキシー」(世界標準)に成功し、これを用いてSiCダイオードやトランジスタを開発してきた。
本講演では、電気エネルギー有効利用と半導体SiCへの期待(SiCパワーデバイスの可能性)、京都大学における基礎研究、SiCパワーデバイス技術の現状、実用化に向けた国家プロジェクトの展開と産学官連携を基にした京都地区スーパークラスタ事業などを紹介する。

京都大学名誉教授
松波 弘之 先生
  2002年 文部科学大臣賞[研究功績賞]
  2013年 朝日賞
  2017年 本田賞

講演1

14:25 - 15:00

ナノメートルスケールの局所構造解析を実現する最先端分光手法の開発

当社では分光を要素技術とした最先端分析技術の開発に取り組んでおり、近年では、ナノメートルオーダーの構造解析を可能にする技術である、極紫外領域のラマン分光装置、近接場ラマン分光装置、チップ増強型のAFM-Raman分光装置の実用化に成功した。SiCの極表面の応力状態や1本のカーボンナノチューブ中の結晶欠陥分布の解析例を基に、これらの最先端分析法の現状と実用性について紹介する。

技術開発企画部
村上 昌孝

講演2

15:00 - 15:35

最先端SIMS分析装置「NanoSIMS-50L」を用いた微小領域の高感度イメージング分析

最先端の二次イオン質量分析(SIMS)装置であるNanoSIMS-50Lは、プローブ径約50nmのイオンビームと透過率の高い質量分析系の併用により、従来のSIMSに比べて格段に小さな領域において高い検出感度でイメージング分析を行うことが可能である。
本講演では、半導体からライフイノベーションに至る様々な分野においてNanoSIMS-50Lを用いた分析事例を紹介する。

表面科学研究部
鮫島 純一郎

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15:35 - 15:50

 コーヒーブレイク

講演3

15:50 - 16:25

大気圧RBS分析の開発 -液体・湿潤試料の表面分析-

当社では表面分析の新たな可能性を切り開くべく、大気圧環境におけるラザフォード後方散乱(RBS)分析を検討し、その実現に成功した。この技術により、生体、湿潤試料等を、本来の状態のまま分析することが可能となる。
本講演では、ドイツ ゲッティンゲン大学にて開発した大気圧RBS分析システムによる、固体/液体界面の分析例、HeLa細胞中量子ドットの深さ方向分析例を紹介する。さらに、当社で開発中の大気圧水素前方散乱(RBS/HFS)分析の最新評価事例について報告する。

表面科学研究部
齋藤 正裕

講演4

16:25 - 17:00

DPC-STEMによるポリマー材料のナノ相分離構造可視化

走査透過型電子顕微鏡(STEM)の測定手法の一つである微分位相コントラストSTEM(DPC-STEM)を用いることによって、微小部の電場や磁場などを測定することが可能である。当社では本手法をポリマーアロイ材料に適用することで、従来の電子顕微鏡観察手法では観察が困難な各ポリマー成分の相分離構造を可視化できることを見出した。
本講演ではDPC-STEMのポリマー材料への適用例や、電子線トモグラフィー法を組み合わせた三次元観察事例について紹介する。

形態科学研究部
稲元 伸

招待講演

17:00 - 18:00

科学技術力は「生存の条件」である

科学の営みの積み重ねが、森羅万象を客観的に解き明かし、人びとの真っ当な自然観、人生観を培う。また優れた科学技術は様々な知恵と結びつき、社会の豊かさ、国の安全かつ平和な存立を約束し、さらに人類文明の持続にも貢献する。しかし、昨今の我が国の学術、科学技術、産業振興の体制、明日を担う若者の育成、確保の取り組みは、果たして健全に機能しているだろうか。自らの主権国家としての存続の条件が揺らいではならない。

国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センター(CRDS) センター長
野依 良治 先生
  2001年 ノーベル化学賞

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閉会のご挨拶

 懇親会
 18:00 - 19:00